品木(しなき)ダム
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Ver.1
中之条ダム・四万川ダムを訪問した後、暮坂峠を越えて草津へ。ここには他のダムとは異なる目的を持つダムがあるのでやってきたのだ。
品木ダムは利根川水系の湯川に建設されたダム。草津温泉の源泉等が強い酸性で、それが流れ込んでいることによるものらしい。その強酸具合は鉄釘が1週間で溶けてしまう程で、生き物が棲めないだけでなく、橋などの建造物にも影響を与える程のもので、「死の川」と呼ばれていたそうだ。
そこで湯川に石灰を大量に投入し、化学反応を起こすことで川の水を中性化させ、水質を改善させる、中和事業(吾妻川酸性水中和事業)が行われている。
というわけでやってきました品木ダム。ダム湖の湖水が緑色、入浴剤を入れたような色味。訪問時は特に、直前に四万川ダムを見ているだけにギャップが激しい。網場の浮きもよく見るものとは違う感じ。
奥に見えた浚渫作業を行うプラントをズームして見る。元々品木ダムは中和事業で流し込んだ石灰等を貯める目的があるんだが、堆砂率が高い状況にあるため、今後も継続して中和事業を進める為にも沈殿物の浚渫を行い、堆砂容量の確保に努めているそうだ。
管理所。但しここは無人。品木ダムはダムカード配布ダムだが、カードの配布はココではなく品木ダム水質管理所で配布となっているので注意。
品木ダムや中和事業についての説明看板が湖畔に掲示されていた。
洪水吐ゲート。円筒形な建物には螺旋階段が。天端は車道として使われている。流れ込んだ水は品木ダムで貯められているが、すべての水を貯めこむわけにはいかないので、上澄みの水を下流の湯川発電所を通じて水力発電に利用した後、放流している。
天端から下流方向を望む。殆ど見えない。ダムの目的からして、この洪水吐から放流されることはほぼ無いのだろうけども、ダム下から堤体を眺めてみたいなぁと思ったりした。
天端から管理所方向を見たら、奥に砂防らしきものが見えた。中和での生成物のせいか真っ白だ。
中和作業の現場を見るのとダムカードを貰う為、品木ダム水質管理所(草津中和工場)へ向かった。
■DAM-DATA
ダム番号 | 610 |
型式 | 重力式コンクリートダム |
ゲート | |
ダム湖名 | 上州湯の湖 (じょうしゅうゆのこ) |
所在地 | 群馬県吾妻郡中之条町入山字品木 |
河川名 | 利根川水系湯川 |
堤高・堤頂長 | 43.5m・106m |
総貯水容量 | 1668千㎥ |
管理者 | 国土交通省 関東地方整備局 |
Web | 品木ダム水質管理所 |
本体着工/完成年 | 1961年/1965年 |
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