水門管理センターと清澄排水機場を見学してきたよ!

Nao Machida // 2013/07/24

7月は河川愛護月間です。東京都では、河川愛護月間行事として、治水施設の見学会等を開催していて、去年は「環七地下の巨大トンネルを体験(神田川・環状七号線 地下調節池)」に参加した。今年は「低地を守る水門管理センターの施設見学」に参加してきた。

東京都江東治水事務所の水門管理センターは江東区清澄にある。管轄の10水門と1樋門の遠隔監視制御、自治体に運用を委託している3水門・1樋門の遠隔監視、管轄の5排水機場の遠隔監視、と計20箇所に治水設備の監視・制御を24時間体制で行っているところなのだ。

受付を済ませると、会議室に案内された。管轄エリアの地形についての説明や、治水設備に関する説明が書かれたパネルや、過去に起きた水害の写真資料が掲示されていた。

治水設備の説明や、地形の説明等。

管轄の治水施設の位置図。

過去の水害の際の記録写真の紹介。

小名木川にかかる橋の紹介と、江東内部河川で見られる魚たちの紹介。色々な魚がみられるのだなぁと改めて思った。

立体地形図。どこらへんまで低い地域なのかよくわかる。元々湿地帯で低い土地ではあったが、近代の土地の開発、工場の増加から地下水の組み上げをしまくった結果、地盤沈下が起きて低くなった場所もあるのだそうだ。不勉強で、東京の土地は元々低かったと思っていたので、説明を聞いてビックリした。
そして、今頃知ったの?な話なんだけど、線路が台地に沿うように走ってるんだなぁとかちょっとした発見もあったりw

で、恥ずかしながら私は都内に閘門(こうもん)は国土交通省が管理する荒川ロックゲートの一つだけだと思っていた。東京都が管理する扇橋閘門があったのね〜。というところまで、恥ずかしながら閘門の存在する理由に気が付かずにいた。

隅田川と荒川に挟まれる三角地帯を江東内部河川と言うそうなのだが、その中でも東側は地盤沈下が激しい地域となっており、内部河川の水位を更に下げることで維持管理を行なっている。水位が低い部分が水が滞留してしまうと水質悪化の原因となるので、3日で入れ替わる程度に水を流し入れ、木下川排水機場から排水することで水位および水質の維持を行なっているそうだ。(詳しくは江東治水事務所のこちらのページでw)
で、水位が下がってる地域と外側の地域との水の交通を遮断しないように作られたのが扇橋閘門と荒川ロックゲートになるわけだなぁ。ということを今日学んだのであった/(^o^)\

参加者が揃ったところで、挨拶の後、水門管理センターについての紹介ビデオを鑑賞。水門管理センターのお仕事についてだけでなく、荒川・隅田川周辺の地形等についても説明していて良い内容だったと思った。

ビデオ鑑賞後、管理センターの監視室を見学。

正面には大きなモニタ、両サイドには20面ずつのモニタリング画面。手前には制御対象の水門のコントロールパネルがずらり。大きなモニタには管轄地域の地図と5箇所に設置されているという気象観測データの表示、潮の満引きのグラフ等が表示されていた。

高気圧が居る時は気圧によって押されて水位が下がるが、低気圧の場合は押す力が弱まるので水位があがるんですよ〜って言われた。海面水位は月の影響等で満引きがあるのは知っていたが、気圧によっても影響を受けているんだということを知った。
水位と言えば、A.P. (Arakawa peil、荒川工事基準面)の話もサラッと出てたなぁ。(興味が出た貴方はぜひ「Arakawa peil」でググってみるといいと思うよ!)

室内に入った途端、耳に飛び込んできたのは「キンコン♪キンコン♪」。訪問日は日本橋水門の定期点検日だったそうで、点検作業でゲートを操作していた為警告音が鳴ってたようだ。

各水門のコントロールパネル。操作パネルはタッチパネル式。同行した娘が下の赤い非常停止ボタンを押したがって大変だったorz
概要を説明頂いた後、実際に遠隔でゲート操作を行なってくれた。

操作するゲートのコントロールパネル前に職員の方がスタンバイ。ゲート監視モニタ画面を中央の大きいモニタに映し、作業開始。手順に従って、状況を指さし確認しながらゲートを閉める。現地の状況を確認するのは映像だけでなく、音もチェックしていた。信号がちゃんと変わっているか、警告表示がされているか、付近へのアナウンスがちゃんとされているか、等、確認していた。

ゲートは自重降下方式といって、ゲートの重さで降りていく。(勿論ドスン!と勢い良く落ちたりしないように調整されているわけだが)思ったよりも早いスピードで降りていく感じがした。実際水門を閉めないといけないような状況の場合って緊急時なので、そこそこ早く対応できないとそりゃダメだよね〜と納得w

管理センターの屋上にも行かせてもらった。おなじみの屋上緑化。監視システムは光ファイバー網が敷設されているが、緊急時用の無線網の為のアンテナなどが立っていた。

見学日はお天気がイマイチで、スカイツリーはうっすらぼんやり、てっぺんはお隠れになってたよ/(^o^)\残念w

隅田川の対岸には読売新聞の社屋が見える。社屋建設時に建設区域の護岸をスーパー堤防にしたそうだ。見学者からは「今までの堤防だと壁一枚って感じだね〜、スーパー堤防だと、ポキッとは行かない感じがするね」といった声が聞こえた。

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続いての見学は隣にある清澄排水機場。昭和61年に竣工した施設で、ポンプ口径2600mmのポンプが3基整備されている。3基で48t/sの排水能力を持っている。

入口にあるパネルを見ながら概要の説明を受けた。大雨等で水門を締め切った場合、外からの流入は止まるが、締め切ったエリア内にも降雨等の水が貯留されていくので、そのままだと中で水があふれてしまう。それを防ぐ為、外(ここでは隅田川)に水を排水するのが排水機場の仕事になる。

ポンプの模型が置いてあった。

模型の上には「水五則」と書かれた書が掲示してあった。調べてみたところ出処が定かではないが人生訓みたいなものらしい。

2階にある操作室へ移動。チェック地点の水位等がリアルタイムで表示されている。

コントロールパネル。水門管理センターのコンパネに比べたらとてもメカメカしている。正面の盤もわかりやすい。これはこれでアリだと思うんだけどね〜w

ずらっと並ぶボタンとレバーのみなさん。たまらないw(ぉぃ 職員の方も「古いけど、こっちの方が分かりやすくて好きなんですけどね〜」と言っていたw

火災時のハロゲン消火器の起動装置がずらり。今後もず〜っと使わずにいられますように。


電気の配電盤等並ぶ一角。中でも発電出来るようになっているが、基本外部から給電している。

いよいよポンプ室へ。広い空間に大きな機械が3つ並んでいる。もっと間近で見学しましょう、と中へ入らせて頂いた。

入ったらまずはこちらを…と見せられたのが発電機。2台の発電機で自家発電出来るようになっている。地下に燃料が24時間分、貯蔵してあるそうだ。

そしてポンプ。

なんせ稼働してないので間近までいける。実際に水が流れるのはこの下。設備の上の方に並んでる赤い物体はハロゲン消火設備。

ちょっと見えにくいけど、、、グレーチングの下に本体がいる。見たところで見えるのはポンプの外側だけだがw

上を向くとでっかいクレーンが。メンテナンス等の際に稼働しているらしい。

すべての見学を終えて、最初に入った会議室に戻り、質疑応答の時間となった。参加された方の年齢層が高いなぁというのが最初現地に行って思ったことだったのだが、それ以上に驚いたのが治水や水質・環境についての意識が非常に高くて色々と質問されていたこと。海抜ゼロメートル地帯に住む人々にとっては、命を守る設備だもんね。正直返答に困るだろうなぁと思うような意見とかも飛び出していたが、職員の方は誠実な対応をされていてとても素敵だった。

この見学会、毎年5月中旬頃に東京都のホームページで告知される。事前申し込みで応募者多数の場合は抽選となるものなので、興味がある方は来年の5月頃から東京都のホームページをチェックすることをお勧めしておく。

場所: 東京都江東治水事務所 水門管理センター

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