6月1日~7日は「水道週間」で、各地の水道(主に上水道)に関する施設で水道に関する理解を深めてもらうべくイベント等を開催している。東京都水道局では、6月1日~2日に管轄の浄水場の一般公開を行なっていたので、その中の一つ、東村山浄水場の見学会に参加してきた。
午前の見学会に参加したのだが、生憎の曇天。お陰で写真が暗~くなってしまってますがご容赦を/(^o^)\
東村山浄水場は、東京都東村山市にある東京都水道局が管理する浄水場。見学会には車での来場はご遠慮くださいとのことだったので、付近のコインパーキングに車を停めて、子どもと一緒にテクテク。「見学会開催中」ののぼりがハタハタしてたけど人の姿はまばら。正門脇で受付を済ませて、中に入る。
正門くぐると正面にある管理事務所に向かってズバーンと長い道。両サイドは芝生の広い空間。去年見学させていただいた三園浄水場にもあった、浄水した水が入ってる配水池だね。
遠くに見える謎の物体w UFOみたいな形してるこの建造物は高架水槽。この水は浄水場内の業務用水および、ろ過用の砂の洗浄に使っているそうだ。
キョロキョロ眺めながら管理事務所に到着し、中で少し待機したあと、見学開始。見学者は子どもが5~6人、大人が10名ほど。私達のグループが出発した後は、見学者が訪れる度に随時案内がスタートしていたようだ。
浄水処理を行った際に発生する土砂を「発生土」というのだが、それを利用する試みの一つとして、園芸用土として配布している…いた(地震の後、放射能等の問題もあり配布を休止していた)のだが、測定値に問題も無くなったということで今年から配布を再開している。
現在は実験は行なっていないそうだが、そのまま放置しておくのも勿体ないということで、野菜等を育てていた。職員さん曰く、「普通の園芸用土より、ちょっと育ちがイイw」そうだw
浄水場内はとにかく広い。
たくさんの水を処理するために沈でん池がたくさん並んでいる。
場内で撮った写真をパノラマ化してみたけど…果てしなく続くプールの列がうまいこと表現出来てなくてアレですね/(^o^)\
東村山浄水場への水源は、多摩川水系(小河内ダムや狭山3ダム)と荒川水系(秩父のダム群)および利根大堰から武蔵水路を経由した利根川水系(利根川上流8ダム)が来るようになっている。
で、東京都の水の水源比率を確認したら、多摩川水系が2割、利根川・荒川水系が8割なのだそう(地下水を利用している地域もあるが全体の0.2%程度らしい)。大部分は利根川方面からの水で東京都の水は賄われてるってことになる。
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ちょっと話は脱線しますが…近年、異常気象の影響か、利根川水系では渇水の言葉がチラチラ目につくことが増えていて、さらに去年は他にも事情があったりして利根川上流ダム群の水位がぐぐっと下がって大丈夫かな、、と心配したりした。
そんな中、「渇水って騒いでるけど、小河内ダムには水が満々と貯まってるじゃないか!渇水だって思わせる罠だ!」…みたいなことを言ってるのを見かけたことがあったんだが、そもそも頼ってる比率が全然違うよね~小河内ダムの水だけで都民の水の需要には応えられそうにないよね~/(^o^)\8割も頼ってる水源が水不足って言ってる訳で、マジヤバかったんだってば~/(^o^)\ってことを改めて認識したのであった。
実際、職員さんの口からも「小河内ダムの水は緊急時の為に常時貯めておくんです。最後の砦みたいなものですね」との説明があった。罠じゃなくて、常に備蓄してるんだよーって説明してあげたいなーと思ったりした。
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話は戻りまして、構内をテクテク歩いていると…
構内に大きなタンクが5つ並んでいた。ここに沈でん池で使う薬剤が入っているそうだ。こんだけ入ってるけど、1週間で使い切るんだってー!
更に進むと真新しい、大きな建物が目の前に。高度浄水処理施設だ。東村山浄水場には平成22年に高度浄水処理施設ができたのだそうだ。
稼働して3年が経過したので、現在、生物活性炭の入れ替えを進めている。このパイプで古い活性炭を出したり、新しい活性炭を送り込んだりしている。
で、高度浄水処理施設に入ると施設模型がおいてあった。見学に参加している子ども達はボタン押しまくって大喜びwww
ボタン押して喜んでる子ども達を横目に、高度浄水処理施設の仕組みについて職員さんの説明を受ける。高度浄水処理は大きく2つの処理を行う。一つはオゾンによる臭気分解、もう一つは生物活性炭による吸着処理。
東村山浄水場の設備の特色として、オゾン発生装置が他の高度浄水処理施設を持つ浄水場と異なることを説明された。それがこの酸素製造装置。オゾンは3つの酸素原子からなる酸素の同素体…とどのつまり、オゾンを作るには酸素が必要なので、空気中の酸素を集めてオゾンを作っちゃおうという装置らしいw
酸素製造装置で高濃度の酸素を用意してるので、オゾン発生装置はこんなに小さくて済むんです!!と職員さんは力説。私は去年の三園浄水場での見学経験があるので大きさの差が実感できるが、他の見学者さんは比較対象が有ったのかちょっと気になるが、確かに小さかった。この装置が東村山浄水場には4基あるんだそうだ。
三園浄水場でオゾン発生装置を見学した時は、中でアークが飛んでた。これについても、酸素濃度が低いと他のものも混ざってる為に火花が飛んだりしてるけど、東村山浄水場のオゾン発生装置は酸素濃度が高い中で生成するので火花も飛ばなくて実に地味な感じですがしっかりオゾン作ってますよーて話されていたw
高い場所に上ってきたので、外を眺める。窓から見える施設についての案内図が置いてあった。それによると、多摩川水系の水は原水の質が良いので高度浄水処理を行なわず、従来の処理のみ行なっているらしい。地図の一番上にある接合井(せつごうせい)が利根川・荒川水系の水が原水連絡管を経由して入ってくる所で、そこからの水については従来の処理の後、高度浄水処理も実施しているとのこと。
(屋上登らせて貰えるのかなーと思ったら、ここから眺めるだけとのことで個人的にはちょっと物足りなかった/(^o^)\)
正面中央に見える白い建物が発電設備。東村山浄水場は発電設備も備えている浄水場。常設の発電所はガスを利用しての火力発電。その他、狭山3ダムからの取水の落差を利用しての水力発電、ろ過池の蓋や貯水槽のスペースを利用した太陽光発電等、色々な手段で発電を行なっているのだそうだ。
高度浄水処理施設の見学をした後、一行は外へ。高度浄水処理が終わった水を急速ろ過池で更にろ過する。
急速ろ過池はゴミや埃が入らないように、蓋がされている。スペースの有効活用として、蓋にはソーラーパネルがびっしり。
職員さんが「ちょっとココで待っててね~」と見学者を留まらせて隣の施設に入って操作盤をポチポチ。何してはるんやろ?と思ったら、、、
音楽と共に蓋が開いたwww\(^o^)/ 中にはすっかり綺麗になった水がたぷたぷ。「自動で開くのはここだけで、他の蓋は手動で開閉するんですけどね♪~( ̄ε ̄;)」と職員さんが言っていたw
この後、最終の仕上げとして塩素による消毒を行なって、浄水処理は完了し、各家庭へ向けての配水に移る。
質疑応答しつつ管理事務所まで戻り、これで一連の見学は終了となった。
お土産として、水道局のマスコットキャラクター「水滴くん」満載のオリジナルグッズを沢山頂いた。去年の見学でも色々頂いてホクホクしたのだが、去年頂いたものとは違うグッズがいっぱい。どんだけオリジナルグッズ作ってはるんやろ…?w
また、浄水場発生土を利用した園芸培養土を配布していたので、こちらも頂いてきたよ。プチトマトを栽培しているので、活用させてもらう予定だ。
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