ダムマイスターのべこさんが呼びかけているアドベントカレンダー「ダム Advent Calendar 2018」に、私も参加してみよう!…とネタ考えだしたら、いやぁ結構コレ難しいかも?w ってなってます。面白いお話お届けできるか自信ないですが、今回は、一部で浸透しつつある「カド好き」になった経緯を軽くお話しようかと思います。どうぞお付き合いください。
私が反応する「直角のカド」をもつダムは、群馬県と埼玉県の県境を流れる神流川にある下久保ダムです。
下久保ダムをちょっと高いところから望む
下久保ダムのある神流川は、利根川水系のダム群の中で下流側に位置するので、水の補給が必要な場合に、真っ先に呼ばれるダムだったりします。比較的頻繁に通っている方ではありますが、洪水と戦うイメージよりも、下流の人々に水を補給するイメージのほうが強かったりします。いつもたっぷりとお水を貯めている姿を愛でたいダムの一つです。
初夏に行われる点検放流
昨今、ダムを観光資源に使えないか?という取り組みが全国各地で行われていますが、下久保ダムもダム周辺地域と連携して、観光資源としてのダムの活用にも力を入れています。初夏に行われる、ゲートの定期点検を活用した点検放流イベントでは、毎年たくさんの見物客を集める大イベントとなっています。来年も実施すると思うので、興味のある方は下久保ダムのホームページやTwitterアカウントをチェックするようにしてくださいね♪
…で。私がこのダムで興味を持った「カド」ですが、実は「初めて訪問して一目惚れしてー♡」みたいな運命的なものではないんです。出会いはまだダム巡りを始めて1ヶ月ぐらいの頃、とにかくいろんなダムが見たい!と無謀にも1日で10箇所のダムを怒涛の勢いで巡るダム巡りをした中の一基でした。その日はものすごい勢いで、大きいダムも小さいダムも、新しいダムも古いダムも、コンクリートもロックフィルもアースも巡り倒しまして。その中で「このダム、折れ曲がってんだよねー」とカドを案内してもらったんですね。
下久保ダムの「カド」を天端から望む
そのときは「へぇ~、折れ曲がってんだぁ」ぐらいしか思わなかったんですね。行程周り切ることで頭がいっぱいだったのかもしれない。
で、いっぱいダム見て帰ってきて、見てきたことを反芻しだしたら、なんか、じわじわ来たんですね。…なんで、カド作ったん?と。
ダムっていうと、めちゃくちゃ大雑把な表現ですけど、ダムに興味を持ち始めて間もない頃の私は、両サイドが切り立った山ん中に流れる川をザクッと板ぶっ刺して堰き止めてるよーな、そういうイメージを持っていたんですけど、このダム、ぶっ刺してないやん、と。
そこから改めて下久保ダムができるまでの経緯について調べてみたり、お話を伺ったりしたことで、カドが生まれた秘密がわかりました。(仰々しいな)
基本ざっくりな説明しかしないオカンなのでざっくりですが、下久保ダムが作られた時期は日本が急激な成長をしている頃で、下流地域の発展に伴う水需要が急激に増加していて、下久保ダムもどうやったらたくさんお水貯めてみんなに供給できるかな?と試行錯誤した結果、2つのダムを合体させることで、当初の計画よりさらに高さのあるダム=貯水量UP!が見込めるぞ!ということでカドが生まれたと理解しています。
こういう素朴(素朴か?)な疑問はそのまま流してしまうと勿体無いことになります。しょーもないことでも、疑問に思ったら、聞いてみたり調べてみると新しい発見に出会えるかもしれません。
そんな学びを得てからというもの、なんだかじわじわ私の中であのカドの大切度が跳ね上がりまして。他にもカドがあるダムを見に行ってみよう~♪って調べてみたら、更に驚くことになったんですね。折れ曲がっている堤体はいくつかあるけれど、「直角」のカドを持つダムはほとんど存在しないという事実に、私の中でカドの珍しさ度数が跳ね上がって、これはみんなに知ってもらいたいし見て欲しいなという気持ちが強くなって、カドカド言い出すようになりました。
カドカド言い出した当初は、ダムの中の人にも「なんで、カド?」と不思議な顔をされたりしましたが、5年ほど言い続けておりましたら、じわじわと認知度が広がったようで、今年の点検放流では、カドに触れるダム見学ルート開放を行っていただけるまでになりました。…冷静に考えると、ダムのカドを見るだけなのに、炎天下、沢山の人が急な坂を登って来るようになるとか、ほんとすごい事だなぁと思います…w
ダムはその作られる場所の地理的条件や目的によって設計が変わりますので、2つとして同じダムはありません。
ダムにお出かけの際は、そのダムをじっくり愛でることで個性をの違いを見つけることができると、さらなる愛着につながるかもしれませんね。
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