豊平峡(ほうへいきょう)ダム
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昨年暮れに行われた「日本ダムアワード2014」で、ダム愛好家のペーペーの分際で恐れ多くもイベント賞のプレゼンターをやらせてもらったアタクシでございますが……
そうなの。イベント賞の盾、実はまだ手元にあったの。半年近く経った今、イベント賞を見事受賞されました北海道の豊平峡ダムさんへこの盾をお届けに行くことになった!(∩´∀`)∩ワーイ
本来ならば受賞後すぐにお届けに参るところなのだが、受賞理由となりました豊平峡ダムの見学会を我々も体験させていただくべく時期を調整頂いておりまして、このタイミングとなった次第。ありがとうございますm(_ _)m
札幌駅から車で約1時間、豊平峡ダムに到着……
……は、車両通行止めでできないw。自然環境保護の為、駐車場はダムから離れたところにあり、電気バス(有料)に乗ってダムサイトまで移動するのだ。(徒歩道も整備されているので歩いて行くことも可能)
朝方は曇っていて、天候が心配だったのだが、みるみるうちに雲が切れて青い空が見え出した。豊平峡ダムのお水もたぷんたぷんである(´∀`*)ウフフ
(Photo:琉くん) |
さて。豊平峡ダムの見学は、放流を間近で見ることが出来る。そこが今回の受賞理由となったわけだが、我々も放流を間近で見学させていただけることとなった。
管理用のエレベーターからダムの放流バルブがあるキャットウォークへ移動。堤高102.5m、放物線アーチの堤体を、通常では入れないこのローアングルから愛でることができるだけでなく……
ぐんぐんキャットウォークを進んで行って……
ゲート室入ったらコレですよ。
そんな場所で。
(Photo:星野さん) | (Photo:まっちゃんさん) |
(Photo:まっちゃんさん) |
さてさて、ダム見学もしっかりと。そんな夢のような場所で間近に見られたのが
常用洪水吐のハウエルバンガーバルブ。2本あるうちの一つだ。直径2.1mの巨大なバルブ。
真正面からまじまじと愛でる。バルブは閉じてるけど物凄い水圧がかかっているので水が少し漏れていた。それがますます「ここまで水きてまっせ」って感じられてドキドキ。
ちなみに観光放流で今まさにぷっしゃあああなバルブは常用洪水吐の2本のバルブの間に、直径0.45mの観光放流用のものが設置されている。観光放流も含めて設計されていたんだな〜。でもって、このでっかいバルブの1/4な大きさのバルブでこんな勢いの水が出るとか……じゃぁこのでっかいバルブから水出たらどうなるの……(゚A゚;)ゴクリ
バルブを見ていて気になった。このバルブのお部屋、シャッターが降りるようになってるのだなぁ。大体むき出しで設置されてる印象なんだけど、不思議だなーと思い聞いてみたら、冬場は雪よけでシャッター降ろすのだそう。バルブの周りも外に晒している状態だと、物凄いつららが出来てしまうので保護するためにカバーしちゃうのだそうだ。バルブの先ギリギリのところでシャッター降りるようになっていて、なんと無駄のない設計!
もう一つ記録しておきたいのがコチラ。
ダムサイトから堤体へは岩盤沿いに通路があったのだが、落石があるということで、堤体への通路として橋がかかっていた。アイヌ語で「神の絶壁」を意味するカムイ・ニセイ橋というこの橋、ダム堤体には荷重がかけられないので片持ち構造と呼ばれる構造で作られている珍しい橋だ。よくよく見ると、ダムと繋がってないのが分かる。すごいー。
最後に今年の3月から始めたというワインの熟成実験の様子を見学させて頂いた。作業用トンネルを利用し、地元ワイナリーのワインを貯蔵、熟成させる試みだ。年間を通じて温度がほぼ一定であること、光が入らないことがワインの熟成環境として良いとのこと。最長5年、保管されるそうだ。
新潟県の三国川ダムでも貯蔵実験してたなぁ、と思い出したりなど。
豊平峡は秋の紅葉がこれまたとても美しいとのこと。今度は紅葉の時期に、ダムを愛でにきたいなぁと思った。
■DAM-DATA
ダム番号 | 87 |
型式 | アーチ式コンクリートダム |
非常用洪水吐 | ローラーゲート×5門 |
常用洪水吐 | ハウエルバンガーバルブ×2門 ハウエルバンガーバルブ×1門(観光放流用) |
低水管理設備 | - |
ダム湖名 | 定山湖(じょうざんこ) |
所在地 | 北海道札幌市南区定山渓 |
河川名 | 石狩川水系豊平川 |
堤高・堤頂長 | 102.5m・305m |
総貯水容量 | 47100千㎥ |
管理者 | 北海道開発局 |
Web | 国土交通省 北海道開発局 豊平川ダム統合管理事務所 |
本体着工/完成年 | 1965年/1972年 |
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