矢木沢(やぎさわ)ダム
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FNAWP
Ver.3
矢木沢ダムで、非常用洪水吐の点検放流を行うとのお知らせがあったので、見に行ってきた。毎年この時期に計画されるのだが、近年は条件が揃わず、実施が見送られていたので、4年ぶりの実施となった。
私はダム巡りを始めて2年ぐらいになるのだが、この放流は迫力あるし間近で見れるし是非機会があったら見てみるべきだよと教えてもらってから、時期が近づく度にドキドキしながら実施情報を待っていたがチャンスに恵まれなかったので、今回は本当に待ちに待った放流だった。
近年のダムブームの影響なのか、早朝から既にたくさんの人がウロウロ。矢木沢ダムにはダムサイトに駐車スペースがあるが、導水路のゴール地点付近には駐車スペースは無いので、管理通路沿いに縦列駐車していく形をとっていた。
矢木沢ダムの非常用洪水吐は、アーチダムの堤体本体ではなく、ウイングダムと呼ばれる隣接する重力式コンクリートダム部分に作られている。そこから下流へと続く長ーい導流路を経て水が出てくるのがココ。スキージャンプ式と呼ばれる洪水吐で、水をそのまま下流へ落とすのではなくて、導流部から下流へ水を跳ね上げるようにして飛ばすことで減勢(水の勢いを弱める)する方式をとっている。
周辺の森は私有地なので、基本的には管理用通路沿いから眺めることしか出来ないのだが、この日は特別に私有地の一部を開放してくださった。ありがとうございます(`・ω・´)ゞ
4年ぶりの放流を見ようと、地元エリアの方々はもちろん、全国各地からダム愛好家が集まって来ていて、あちこちで挨拶が交わされたりなどしているうちに放流開始を告げるサイレンが鳴り響いた。
それまでワイワイ話していた皆さん、一斉にカメラを構えて洪水吐を凝視。下流側からは非常用洪水吐ゲートから流れだした水が今ドコを通っているかとか分からないので、水の出る瞬間を見逃すまいと凝視。
しかし放流サイレンは、一回鳴るだけじゃない。矢木沢ダムだと55秒鳴って5秒お休みってのを5セットやる。鳴り終わってカメラ構えて、5秒後にまた鳴りだして「あら〜まだかぁw」なんて声があちこちで聞こえたりしていた。数回繰り返してると「これで最後だっけ?」「何回鳴らすの?」「まだ鳴るんだっけ?」なんて声も聞こえたりw
そんなこんなでサイレンの後みんなでカメラ構えて撮った緊張の一瞬w
水がキタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!
とテンション上がったところで、あちこちから「お水が黒いー」との声がw 導水路にたまってた土や埃とかが水と一緒に流れて来るので最初は黒いのね。普段使ってないわけですし。4年ぶりですし。4年分の埃が今どばーーっと来た感じですね(`・ω・´)ゞしばらくしたら埃も流れきって黒さは気にならなくなった。徐々に流量が増して来ているのを確認して、場所を移動することにした。
やっぱ間近で見たいじゃないですか~(^q^)♪ということで吐口の間近まできてみたよ(`・ω・´)ゞ
遠目で見るよりも、間近で見るとやはり迫力あるねぇ、なんて言いながらのんびりとカメラを構える事が出来る程度だったが……
徐々に水量が増えて……
ぶっしゃああああぁぁぁぁw
……写真並べて見ると、水量の変化、よく分かるなぁ(^^; この時点でもう周辺は跳ね上がった水しぶきで水浸し。歓喜なのか悲鳴なのか分からない声が飛び交う現場はテンション上がりまくりだった。この最大放流時は一秒間に30トンの水が流れていた。数日前に行った薗原ダムの点検放流(見学記)も最大放流時は一秒間に4門全部で30トン。こないだ4門からだばぁ〜〜っていってたのがこの量なのか!すげーw
たしか、宮ヶ瀬ダムの観光放流も両バルブから合わせて毎秒30トンの放流だったと思う。30トンという流量はなにか基準でもあるのかな。下久保ダムのフラッシュ放流は目的が違ったので90トンぐらい出てたキオク。
どれ位水しぶきが凄かったかって、これくらい。吐口から落ちた水が吐口よりもはるか上まで舞い上がってるのがお分かりいただけるであろうかw
もうすぐ終わるかなぁ、というあたりで私達は天端へ向かって移動開始。車で移動するのは無理だろうという人混みだったので。ちょっと急な坂道だったがこども達にも頑張って貰っててくてく移動。だいぶ登っていったら長い導水路が見えてきた。既に放流は終了していて、しっとり濡れた状態で私達を迎えてくれたw
上に向かったのは、ダム本体を愛でたいというのも当然あったんだが、
目的はコレw
「ダムおにぎり」と「ダムすいとん」をネイチャービュー矢木沢の前で販売してるよー、数量限定だよー、という情報があったので、これを食べる為に頑張って登ってたのだww当初は放流終わってからのんびり近隣に移動して「みなかみダムカレー」食べたりしようかなーと思っていたが、なんせ人が多かった。他に移動する時間的余裕が全然読めなくなってしまい、コリャ下手したら昼飯にありつけないかも?!って思う人出だったので、ちょっと早めに移動した次第/(^o^)\。無事ゲットできたものの、直後に完売しましたーの声が聞こえて、間に合って良かった〜とホッとする親であったww。すいとんはこども達にも大人気。あっという間にぺろりと平らげてしまったよw
ご飯の後は、非常用洪水吐のゲートを愛でたり
アーチの堤体を愛でたり。
群馬県のマスコットキャラクター「ぐんまちゃん」や、水上温泉のマスコットキャラクター「おいでちゃん」が来てくれてて、遊んでもらったりもした。ゆるキャラ大好きなムスメは大喜びだったヽ(=´▽`=)ノ♪
過去に訪問した時は、曇っていたり、雨上がりだったりの風景だったが、今回は新緑の緑、空の青、遠くに並ぶ山々の残雪。放流も楽しめて、清々しい景色も楽しめて、ほんと良い放流見学になったと思う。
あくまでもゲート設備の点検が主目的なんだけど、観光イベントとしての魅力も着実に上がってきているなぁというのを実感した放流だった。イベントとして行うとなると色々と考えないといけないことも出てきたりするとは思うけど、いろんなダムで実施できるといいなぁなんて思ったりしたのであった。
■DAM-DATA:初回訪問時のデータをご参照下さい。
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