境浄水場

Nao Machida // 2014/06/07

6月1日~7日は、水道週間だ。この期間に水道に関する施設・設備の一般公開が各地で実施された。先週の羽村浄水場に続き、今回は東京都武蔵野市にある境浄水場に行ってきた。


本当は午前中に見学してしまいたかったのだが、数日前からの大雨の影響で神奈川のダムが放流しているという情報が入り、急遽放流を見に行ったりしてしまったので、午後の回に滑り込みで参加となった/(^o^)\

入口を入ると噴水があった。池の中のは大きなカメが。写真撮ろうとしたら逃げちゃったけどw。綺麗に整備された銀杏並木を歩いて事務所へと向かう。雨が降り続いていたので、参加者は少ないかなと思いきや、たくさんの人が訪れていた。

受け付けを済ませた後、会議室へ。職員の方によるスライドでの説明を受ける。境浄水場は東京都の浄水場の中で唯一「緩速ろ過方式」による浄水を行っている浄水施設だ。作られたのは大正時代。1924年に通水とのことなので、今年で90年。むちゃくちゃ歴史のある施設である。(゚A゚;)ゴクリ

設備の名前も歴史を感じる。緩速ろ過池の名前は系統別に「甲群」「乙群」それぞれ10池。今回は甲1、甲2の池を見学させていただく事になった。

というわけで外へ出る。

緩速ろ過池の断面模型が展示されていた。原水をろ過池に流し込み、この砂や砂利の層をゆっくりじっくりろ過されておりてくる。時間をかけてじっくりろ過するので、匂いのない自然な水が出来上がるのだそうだ。

実際に働いているろ過池を間近で見学。ろ過池の周辺に半円形な物体が鎮座した小さなやぐらが設置されていた。最近の防犯カメラってなんかこんな丸いケースの中にカメラ設置してグルグルあちこち見れるようになってたりするので、遠目に眺めて居た時は「浄水場なので監視カメラも一杯設置なのか~」とか思いながら近づいて行ったら…

ユスリカの捕獲装置だったwww 長時間水を貯留することで蚊が発生してしまうため、境浄水場では捕獲装置を100機導入し、発生したユスリカを捕獲しているそうだ。近づいてみたら、丸いケースだと思っていたのは捕獲した虫を受ける網で、中にはびっしりと(以下略)


原水は多摩川から小作や羽村の取水堰から取水された水を村山ダム(多摩湖)・山口ダム(狭山湖)を経由して引き込む。その高低差53m。ポンプなどを使わない自然流下で浄水場まで引き込んでいる。高低差が結構あるので、流入するときは圧があるので減勢装置を経由することで水の勢いを弱めている。減勢装置の脇は網になっていて、水が流れこんで来る様子が見えるようになっていた。

減勢された水は水路をわたって、大開渠(外から見える水路)へ流れ込む。大開渠に流れた水は、それぞれ甲群のろ過池へと流れ込む。乙群のろ過池へは、対岸側にある暗渠(地下に隠れている水路)から流れ込む仕組みになっているそうだ。

櫛のようになった柵で仕切られている上に、ダム湖でお馴染みの網場っぽいものがかかっていた。水路に鯉等が居るので、迷い込まないようにしているそうだ。(実際柵の手前側では、大きな鯉が泳いでるのが見えたw)

大開渠から取水口を経てろ過池へ流れ込む水。レンガづくりで半円形の意匠とか、大正時代って感じがする(ぉぃ)。越流堤の如く上から溢れて流れこむのではなく、レンガが隙間を開けて積まれている部分から流れ込んでいくそうだ。

ろ過池の壁面にレンガが少し確認できた。乙群のろ過池の壁面にはレンガが見えなかったりするので、徐々に作り替えて行ったりしているのかな。見学させてもらった甲群の方はできるだけ当時の意匠を残すようにしているのかもしれない。

甲群・乙群の池の間に広い道が伸びている。この下をろ過された水が集められて流れている。境浄水場では貯水槽は存在しない。ろ過が済んだ水は、検査・消毒を経た後、そのまま和田堀給水所へ送られるのだ。ここも高低差が5mほどあるので、自然流下で送水しているとのこと。境浄水場は浄水設備だけがあるんだねぇ。

奥のほうには、定期的に行われる、ろ過池のクリーニング(砂層の削り取り)で削り取られた砂or新たに敷くと思われる砂が積まれていた。(どっちか確認するの忘れてた…w)
ろ過池の砂は汚れたら処分するわけではない。浄水場内にある洗砂機で洗ってまた使っているのだそうだ。

今でこそ、ろ過池のクリーニングは機械等も導入して効率よく行われているそうだが、昔はトロッコを用いて砂を運び込んだりしていたそうだ。今では撤去されてしまっているが、場内への引き込み線等、トロッコの為の線路が敷設されていたのだそうだ。

ろ過池を一回りした後、「ここで作られた水を味見してみませんか?ここでしか飲めないですからね!!」と案内されたのがこの水飲み場w 雨の中、それでもみなさん進んで蛇口からの水を味わってた。
なぜ、ここでしか飲めないのか。現在は、浄水場が使えなくなった時等、緊急時に給水が途切れることのないよう、上水道は各浄水場とつながった網目の水路が構築されているので、各家庭に届く頃には他の浄水場からの水とブレンドされてしまうから。
よ~し緩速ろ過の味はどんなもんだろう?(ゴクゴク)……美味しい♪……けど、( ゚д゚)ハッ! コレは!!!( ゚д゚ )クワッ!!…となる程の違いを感じることは、残念ながら私の舌には出来ませんでしたw 

そして衝撃の事実。「せっかくご足労頂いて味見頂いてますけど、ここ、武蔵野市にある施設ですが、この水、武蔵野市には配水されてないんですよね~(^^ゞ」……あぁ、そうだった。武蔵野市は地下水使ってるんだった(゚∀゚)アヒャ。

ここで続けざまに職員の方から面白い話をうかがった。「私はここの水、好きじゃないんですよね~」ってキッパリ言い切る方がいらしたのだ。自分とこの水を否定すんの?!とビックリしてしまい、ええっ?!と思わずリアクション返してしまったら

「育った水、っていうんですかね。こどもの時からず~っと飲んでる水に身体が慣れてるんですよ。なので、カルキ臭のする水のほうが水道水だ!って安心感があるんですよね~」

と話してくださった。あ~それ、あるかも。美味しいとか以前の、生まれ育った味、っていうのかな。生臭い匂いとかはさすがに嫌だけど。

東京都水道局の見学といえば、おみやげがたくさんいただけることw 今年も給水バッグや東京水、水道局キャラクターの水滴くんのシールや風船、間伐材を使ったキーホルダーや炭等たくさん頂いて帰ってきたよ(∩´∀`)∩ワーイ♪

浄水場の見学会は毎年この「水道週間」の時期と、都民の日(10月1日)に行われているので、都民の皆さん、タイミングが合うようであれば、是非見学してみてはいかがだろうか。特に境浄水場は都内で唯一の処理方法の浄水場なので見ておいて損は無いと思うよヽ(=´▽`=)ノ♪


場所: 境浄水場

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